伝統と現代が交差する家:ダブルスキン

森信人が設計した光とプライバシーを確保する家

東京の狭い土地に建つ三階建ての木造建築「ダブルスキン」。伝統的な日本の障子からインスピレーションを得て、風雨に耐えうる現代的な光のフィルターを作り出した森信人の設計は、光とプライバシーを確保するための新たな解を提示しています。

「ダブルスキン」は、東京の密集した地域に建つ三階建ての木造建築です。敷地は小さく、隣地との距離はわずか1mほどしかありませんが、光とプライバシーが求められました。そこで森信人は、伝統的な日本の障子にインスピレーションを得て、風雨に耐えうる現代的な光のフィルターを作り出しました。

障子は、薄い木製のフレームに透明な紙を張ったもので、入ってくる光を柔らかくし、内部をぼかします。森信人はこの障子から着想を得て、風雨に耐え、屋外でも使用できる現代的な光のフィルターを作り出しました。

この建物の特徴は、半透明の外装材によって入ってくる光を柔らかくし、通行人と住人の視線をぼかすことです。夜になると、点灯した外装は大きな光となり、街を照らします。この外装材は、耐候性と半透明性を持つポリカーボネートを使用し、その強度を高めるために折りたたみ板とフラットシートをプラスチックバーで取り付けています。

必要な開口部は半透明の外装材で視線を遮り、非常口や換気口は露出させています。敷地面積は35m2、建築面積は19m2、延床面積は55m2と、コンパクトながらも機能的に設計されています。

この「ダブルスキン」は、2022年にA'アーキテクチャ、ビルディング、ストラクチャーデザイン賞のシルバーを受賞しました。この賞は、優れた技術的特性と素晴らしい芸術的スキルを持つ、創造性と専門性に優れたデザインに授与されます。これらのデザインは、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、ワンダーを引き出します。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Nobuhito Mori
画像クレジット: Photo/Masayoshi Ishii
プロジェクトチームのメンバー: Nobuhito Mori
プロジェクト名: Double Skin
プロジェクトのクライアント: Nobuhito Mori


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